ゆるむ

ハルヒとか

TOP | RSS | ADMIN
|

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

オリジナル。
夏っぽいのと青春っぽいのが書きたくなった。
書けてるかしら。
長いです。


『ソーダ色』


「空ってさ、ソーダ味のアイスみたいな色してるよね」
短い髪を揺らしながら隣を歩く幼馴染が言う。
「……ん?」
「青いってこと」
「じゃあそう言えよ」
「だってソーダ味のアイスみたいだなあと思ったんだもん」
歯を見せて『にしし』と幼馴染は笑った。
すると、制服のスカートを翻して、急に後ろを振り返る。
「どうしたんだよ」
「さっき通った駄菓子屋いこ」
「なんで」
「アイス食べたい」
「そこのコンビニじゃ駄目なのかよ」
すぐ隣のコンビニを指さして言う。
「ん……駄菓子屋がいい。なんとなく」
「はいはい」
俺も方向を変え、幼馴染と歩く。
駄菓子屋かあ。昔はこいつとよく行ったな。
「久しぶりだね、一緒に行くの」
同じ事を考えていたのか、幼馴染が言う。
「そうだな。一緒に帰るのも久しぶりだし」
家は隣だし、お互いの家で最近までも遊んだりしていたが
部活や補習の問題で学校から一緒に帰るのは久しぶりだった。
「もうすぐ夏休みだねー、今年も海行こうね」
「一番暑い日にな」
「わかったよ」
小さい駄菓子屋について、幼馴染はすぐに外に置いてあるアイスの入ったケースを開けた。
幼馴染の隣に立っていた俺に、ケースから冷気が漂う。
あー、涼しい。
「んー、これにしよう!」
幼馴染が選んだアイスは、ソーダ味とブドウ味の二つが入ってるアイス。
「一つあげるからさ、お金半分こしよう」
「いいけど」
「ありがとー」
俺が出した100円を握りしめて幼馴染は店員のところへ向かう。
……暑い。汗が勝手に流れ出す。
たった数秒幼馴染を待つだけでも、体の熱があがる。
「お待たせー」
「……涼しいとこ行こう」
「ん。じゃあ公園のベンチで食べよ」
駄菓子屋から2分ほど歩いて、公園へつく。
ちょうど影のできているベンチへ座り、息をついた。
「はい、どうぞ」
「どうも」
幼馴染からブドウ味のアイスを受け取って、口にくわえる。
すぐに食べないと溶けそうだな。
「はー、美味しい」
「暑いけどな」
「炎天下の下でアイスを食べるのもまた越ってものですよ!」
「そう思うか?」
「あんまり……」
と言って、幼馴染はアイスを舐め始める。
俺も黙ってアイスにかじりついた。
……半分、溶けかけている。
「ブドウ味少しちょうだい」
幼馴染が俺の服の裾をつかんで言う。
「じゃあソーダ味一口」
「はいよー」
幼馴染とアイスを交換して、一口食べる。
ブドウ味を食べた幼馴染は満足そうに笑って俺にアイスを返した。
俺もソーダ味を返そうとして、
ボトッ
「……」
「……」
沈黙。幼馴染のソーダアイスが溶けて、地面に落ちたため。
幼馴染は口を半開きにして落ちたアイスを見ている。
「……ご、ごめん」
「いや……うん、いや……」
勢いで謝った俺と、何を言いたいのかわからない幼馴染。
「……俺のやつ全部食べていいから」
「えっ、ありがとう!」
幼馴染に俺のアイスを渡すと、嬉しそうに食べ始めた。
結局どっちの味でも良いのか。
「あー、美味しかった。ごちそうさまでした」
全部食べて、アイスの棒をゴミ箱に放る。
「帰るか」
「ん、帰ろう。ありがとね、アイス」
「……いや、別に」
「んーふっふー」
嬉しそうに鼻歌をうたって幼馴染は俺の前を歩く。
「楽しいねー」
「そうだな」
「こういう時が一番好きだよ」
「ん、俺も」
「えへひへへ」
気持ち笑いをして幼馴染が俺の方へ振り替える。
「家まで競争しようぜ!」
「嫌だよ」
「強制発動!幼馴染限定競争権!」
「意味わかんねーよ」
「とりあえず、競争しよう。さきに家についたほうの家で遊ぼう」
「えー、今日家帰ったら寝ようと思ったのに」
「そっちが先に家についたら遊ばなくてもいいよ!よーいどんっ!」
勢いよく地面をけって幼馴染は走り出した。
そこで思いだす。そういえばあいつ陸上部だっけ。
正直、勝っても負けてもどちらでもいいけど幼馴染に負けるのは癪に触る。
幼馴染を追い抜かすように、俺も走った。
スポンサーサイト

AIR SS『夢』

観鈴ちんのお誕生日です。
AIRのSSとかすごく久しぶり。書けるかな……。


『夢』


「宿題が出たの。補習の人への」
「どんな」
「作文。将来の夢について」
「小学校みたいだな……」
「どうしよう、往人さん」
「どうしようもなにも、書けばいいだろ」
「んー……」
珍しく観鈴が苦悩しているようだ。
『将来の夢』、小学生ならまだしも、高校生ともなると本格的に考えなくてはならない。
「将来の夢……。あ、お母さんと往人さんとずっと一緒に暮らす!」
「そういうことを聞いてるんじゃないだろ」
「……がお」
こいつの頭の中は花しか咲いてないのか。
「それに、晴子はまだしも、俺はいつかこの街を出ていく」
「……そっか」
「ずっと一緒なんて、無理に決まってるだろ」
「がお……」
ぱた、と顔を机に伏せる観鈴。
少し寂しそうな後頭部に指を跳ねる。
「あいたっ」
「夢、なんだろ」
「? うん……」
「それが『将来の夢』なら書いても良いんじゃないか」
何を思ったか、自分でもわからない。
金色の丸い頭を見ていたら、観鈴を慰めなくてはいけない気がした。
「いいの?」
「将来なんて、どうなるか分からないしな」
「……分かった、書く」
にはは、と嬉しそうに笑って観鈴はペンを走らせる。
タイトルは、『三人』
「できた!」
「早っ」
「読んで、往人さん」
観鈴から一枚の原稿用紙を預かり、目を動かす。

――私の将来の夢は、お母さんと、往人さんと、私でずっと一緒に暮らすことです。
往人さんは、夏休みになってから家に居候をしている旅人さんです。
往人さんは一緒に遊んでくれたり、誕生日をお祝いしてくれたりしました。
去年とは違って、とても楽しい夏休みになりそうです。
だから私は、ずっと楽しい毎日が続くといいなあと思って、往人さんと、お母さんと、三人で
ずっと一緒にいたいと思います。終わり。

「……まあ、いいんじゃないのか」
「にはは、観鈴ちん頑張ったっ」
作文を観鈴に返し、頭をなでてやる。
「わ、わわ」
「叶うといいな」
「――うんっ!」
叶う叶わないなんて別にして、俺は観鈴を精いっぱい楽しませてやろう。
そうしてやりたいと思った、夏の日常。

ハルヒSS『ほしおちる』


久しぶりに。
メルマガ全然配信してないなあ……。

古ハルです。古ハルよりキョン×ハルヒ←古泉が好きです。
でも象さんの方がもっと好きです。

2年生の七夕設定。


ほしおちる


「古泉くん、こんな話知ってる?」
「はい?」
「木の下で話をしていたカップルの目の前に星が落ちてきて、その星に女の人が連れて行かれたの。
そしてその女の人の後を追って男の人も空へ飛び立ったって話」
「……なんですか、それ」

ちょっと吹きかけた笑いをごまかす。
今日は七夕。今は夜。涼宮さんと学校の屋上で居残りだ。
彼女がやりたいことがあるというのでついてきたが……。

「涼宮さん、ところでやりたいことって……」
「もーちょっと!」

外はもう暗い。時間は……7時。今日は雨の降りそうな天気で、空も近い。
こんな日じゃ天の川も見れないな。最後に見たのも覚えてないけど。

「あと少しなのよ」
「あと少し……ですか」
「あ……古泉くん! 上!」

晴れやかな透き通る声で彼女に名前を呼ばれる。
その声を合図にでもしたかのように、だんだん空が明るくなる。

「――あ」

舞台のカーテンが開くように、ゆっくりと雲が動く。
雲の隙間からは綺麗な無数の光が。

「見て、天の川!」

目に焼きつくほどの光。
瞬きをしても離れない。星って、こんなに綺麗だったっけ。

「屋上に来たのはね、この笹を飾るためなの」

そう言って今日、柵に立てかけられた、部活の時間に書いた皆の短冊が吊るしてある笹の葉を指さす。

「一日でも空に近い場所に置いておいたらきっと早く願いが届くわよ」
「今日は、空が近いですもんね」

ざあ、と風が吹いて笹が揺れる。
その時、見覚えのない色の短冊が笹の上の方に見えた。
誰のだろう、これ。
その短冊を持って覗くと、涼宮さんが「あっ」と声を上げた。

『皆の願い事が叶いますように』

――あ。

「こ、古泉くん!」
「誰のでしょうね、これ」
「……うえ?」
「僕らが書いてた時には誰もこれを吊るしてなかった気が……」
「あ、ず、ずっと屋上においてたから誰かが勝手に飾ったのかもしれないわね!」
「そうかもしれません」

笑いをこらえて、短冊を手から離す。
素直になれない、それでも素直な。
心からそう思ってるんだろう、彼女は。

「……彼は、本当に勿体ないですよね」
「? 誰の事?」
「何でもないです」

本当に、本当に損してる人だ。彼は。
すぐ隣の幸せに気付けない。隣の芝は青いってやつだろうか。

「今日はね、古泉君と一緒に天の川を見たかったの。あと、副団長として一緒に笹の葉を飾りにね」
「僕……ですか?」
「本当は全員で見たかったんだけど、みくるちゃん受験勉強があるかなあって。だから代表で古泉くん」
「……ありがとうございます」
「ごめんね、無理させて」
「いえ……嬉しいです」
「にしても、本当にすごい星ねー」

彼女が腰に手を当てて空を見上げる。僕も空を見上げる。
そこにはやっぱりたくさんの星があった。
流れるように、きらきらと光りながら。

「ちゃんと願い事しなきゃ! やるなら絶対一番に叶えてもらうんだから!」
「叶いますよ、きっと」

僕の目を見て、涼宮さんは自信に充ち溢れた顔に変わる。

「絶対よ!」

絶対。絶対、願い事は叶う。
彼女の笑顔を見ると、それも現実になりそうだ。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。