ゆるむ

ハルヒとか

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AIR SS『夢』

観鈴ちんのお誕生日です。
AIRのSSとかすごく久しぶり。書けるかな……。


『夢』


「宿題が出たの。補習の人への」
「どんな」
「作文。将来の夢について」
「小学校みたいだな……」
「どうしよう、往人さん」
「どうしようもなにも、書けばいいだろ」
「んー……」
珍しく観鈴が苦悩しているようだ。
『将来の夢』、小学生ならまだしも、高校生ともなると本格的に考えなくてはならない。
「将来の夢……。あ、お母さんと往人さんとずっと一緒に暮らす!」
「そういうことを聞いてるんじゃないだろ」
「……がお」
こいつの頭の中は花しか咲いてないのか。
「それに、晴子はまだしも、俺はいつかこの街を出ていく」
「……そっか」
「ずっと一緒なんて、無理に決まってるだろ」
「がお……」
ぱた、と顔を机に伏せる観鈴。
少し寂しそうな後頭部に指を跳ねる。
「あいたっ」
「夢、なんだろ」
「? うん……」
「それが『将来の夢』なら書いても良いんじゃないか」
何を思ったか、自分でもわからない。
金色の丸い頭を見ていたら、観鈴を慰めなくてはいけない気がした。
「いいの?」
「将来なんて、どうなるか分からないしな」
「……分かった、書く」
にはは、と嬉しそうに笑って観鈴はペンを走らせる。
タイトルは、『三人』
「できた!」
「早っ」
「読んで、往人さん」
観鈴から一枚の原稿用紙を預かり、目を動かす。

――私の将来の夢は、お母さんと、往人さんと、私でずっと一緒に暮らすことです。
往人さんは、夏休みになってから家に居候をしている旅人さんです。
往人さんは一緒に遊んでくれたり、誕生日をお祝いしてくれたりしました。
去年とは違って、とても楽しい夏休みになりそうです。
だから私は、ずっと楽しい毎日が続くといいなあと思って、往人さんと、お母さんと、三人で
ずっと一緒にいたいと思います。終わり。

「……まあ、いいんじゃないのか」
「にはは、観鈴ちん頑張ったっ」
作文を観鈴に返し、頭をなでてやる。
「わ、わわ」
「叶うといいな」
「――うんっ!」
叶う叶わないなんて別にして、俺は観鈴を精いっぱい楽しませてやろう。
そうしてやりたいと思った、夏の日常。
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